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2006年12月28日

コンサート・ホール

深夜,テレビで井上陽水のライブを見てしまいました.ライブの会場は東京・世田谷区にある昭和女子大学の人見記念講堂でした.このホールはかつて音響がいいことで有名で,クラシックのコンサートが盛んに開かれました.私も東京で大学生活を送っていた頃,一度行ったことがあります.ロシアのピアニスト,スヴャトスラフ・リヒテルのリサイタルでした.人見記念講堂のサイトでは過去の公演記録がありますが,これを見ると私がいったのは1983年1月9日の公演で,私が大学1年生の冬だったことがわかりました.真冬の日が短い頃だったのでホールに着いた頃は暗くなっていて外観の思い出はありません.
村上春樹がエッセイで,とても疲れているときにリヒテルのリサイタルを聴いてとても癒されたといったことを書いていましたが,たぶんそれはさらに先の1981年の演奏のことかと思います.私がリヒテルのコンサートで覚えていることは,貧乏学生にとってはかなり高額なチケット代だったこと,そしてクラシックの曲をあまり知らない頃だったので,プログラムの曲がほとんどわからず途中眠くなったことです.でも,今はチャイコフスキーのピアノコンチェルトとかバッハの平均律など,リヒテルのCDは愛聴盤になっています.

人見記念講堂はキャパシティーが2300席なので,フルオーケストラのコンサートというよりは器楽のコンサートが多かったようですが,当時の公演記録を見るとそうそうたるメンバーで,このホールがいかに重要だったかということがわかります.その当時,日本(東京)にはNHKホールのようにキャパはあっても音響のいいクラシックコンサート専用のホールはなかったからです.その後,東京にはサントリーホールをはじめクラシック専用の大規模なホールができたので,人見記念講堂は今はあまり主要なコンサートには利用されなくなったようです.そのかわり現在「題名のない音楽会」の収録会場になっているようですが.

クラシックのコンサートホールといえば札幌にあるkitaraもすばらしいホールです.最初にこのホールに行ったのはイーヴォ・ポゴレリッチというピアニストのコンサートでした.天井の反射板の下の演奏者とも至近距離の座席でしたが,あまりの響きの良さに感激したのを覚えています.演奏も素晴らしく,ショパンの前奏曲ではおもわず涙がこぼれそうになりました.ホールの内装がおもに木でできていてとてもあたたかい雰囲気です.

もうひとつ,札幌のホールで忘れられないのが厚生年金会館です.私は札幌交響楽団をはじめたくさんのコンサートを体験してきたホールですが,今は存亡の危機にあるようです.

実のところ,ホールでクラシックのコンサートを聴くのがあまり得意ではありません.特に音響のいいホールでは誰かが間違って落としたチラシの床にこすれる音が気になったりします.たまたま近くに座った女性の香水の匂いがきつかったり,隣の席の人が演奏に合わせて拍子をとって靴の踵でコツコツ音を鳴らしたりしても気になります.自分自身も喉がいがらっぽくなって咳がしたくなることもあります.どうにも音楽に集中できなくなる要素がいっぱいあって,得意ではありません.とはいえポゴレリッチの演奏の時のように,得難い経験もあるのでやはり体調と精神状態を整えて行かなければならないのかもしれません.

2006年12月10日

あたたかい照明

冬至が近いこの季節,日が暮れるのが早くなりました.今日の釧路は夕方4時半ころには真っ暗になっていました.家の中で照明をつける時間も長くなります.住宅のインテリアでは照明をどうするかというのはとても大切な要素です.多くの人は昼間は仕事などで家にいませんが,夜は明かりのともる家で過ごすことになります.私は基本的に住まいの明かりは白熱灯のあたたかい光が望ましいと考えています.
ペンダント
画像はコードで天井から吊り下げる「ペンダント」といわれる種類の照明器具です.木をつかった室内の仕上げにあわせて木でできた器具を選びました.大きな吹き抜けのような空間ではそこにペンダントを下げることでより広がりが感じられるようになることがあります.

照明器具の光源は大きく分けて蛍光灯と白熱灯があります.このうち蛍光灯は空間全体をむらなく明るくするのに適していることから,さまざまな作業をする仕事場などの業務空間に向いています.一方,白熱灯は黄色みを帯びたあたたかい光の点光源です.インテリアでは明るいところと暗いところのメリハリがあった方が落ち着いた雰囲気になるので,やはり住宅の照明には白熱灯が向いていると思います.
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問題は消費電力で,一般に蛍光灯よりも白熱灯のほうが消費電力が多いです.最近はパルックボールのような形は電球型で蛍光灯の消費電力の少ないものがあるので,そのようなものも併用するといいと思います.

去年のこの時期,HT邸で引っ越し前の完成住宅を一般の方々に見ていただく見学会をしました.その際,見学に来られた方で,この家は暗いと思うと言われた方がいました.お話をうかがうと現在お住まいの家は蛍光灯の白々とした照明なのだそうです.それに慣れていると白熱灯の照明はやはり暗いと感じるのかもしれません.慣れてしまうと,白熱灯の照明もあまり暗いとは思わなくなるはずです.
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画像は完成直後で家具のない状態ですが,天井からつり下がっているペンダントは食卓用のもので,ポール・ヘニングセンのデザインによるPHランプです.柔らかい間接光があたりに広がると同時に食卓をあたたかく照らします.食べ物もおいしく見えて,食欲をそそります.
照明が暮らしに及ぼす影響はとても大きいので,気を配って考えて欲しいと思います.

2006年12月07日

月曜塾展開催のお知らせ

月曜塾展が来る12月13日から17日まで開催されます.
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場所は釧路市生涯学習センター(まなぼっと)2階 展示ホールで,時間は10:00~19:00(ただし最終日の17日のみ17:00まで)となっています.ぜひお越しください.

月曜塾展は,メンバーの仕事内容をご紹介するパネルの他に,今回はここ数年月曜塾が街づくり活動に参加している橋南西部地区(南大通周辺)について,古い建物を中心に見て歩いた写真を紹介しています.この街歩きについては以前にもこのコラムでとりあげていますが,その時の写真を地図上の位置と共に簡単なコメントを付けて紹介しています.現時点での南大通の姿を建築を通して感じていただければと思います.
皆様のお越しをお待ちしています.