「宮脇檀の住宅展」開催中
釧路における「宮脇檀の住宅展」がいよいよ開幕しました
この催しのためにこのところすっかりかかりっきりでさすがに少し疲れを感じているところです.でも昨日一昨日と私は会場係でしたが,入場無料なのでさして関心の無い人もいるかと思っていたら,たいがいの人がとても熱心に時間をかけてみてくれるのには驚くと共にとてもうれしくなりました.
今回の展示は大きくふたつに分けられます.ひとつはかつて追悼展のようなかたちで全国を巡回した宮脇檀の住宅作品を紹介するもので,縮尺1/100の模型が82個,1/20の断面模型が8個,それにスケッチや図面,建築写真などです.それらは旭川の北海道東海大学に保管されていたのを今回お借りしてきました.年月が経っていたので模型の多くは壊れたり埃を被って汚れたりしていましたが,夏休みの間,学生さん達が長時間作業して補修してくれました.今回の展示は北海道東海大学芸術工学部くらしデザイン学科の諸先生と学生さん達の協力が無くては開催できませんでした.
もうひとつは宮脇檀さんが愛用していた椅子や事務用品,あるいは海外で買い求めた摩訶不思議なオブジェなどです.これらは宮脇檀さんと親交の深かった北海道東海大学教授・織田憲嗣先生が保管されていたものをお借りしてきました.宮脇ファンとしてはたまらないものばかりです.
会場で「あの関西弁の建築家で東大の教授をやっていた人はなんていったっけ・・・」と尋ねられました.安藤忠雄さんでさえその程度の認識なので,正直にいって一般の方で宮脇檀さんのことを知っている人はほとんどいないと思います.それでもこの展示を通して少しでもその存在と魅力を知ってくれる人が増えればと,大の宮脇ファンである私は願っています.