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北海道新聞釧路印刷工場

さる11月1日に月曜塾で北海道新聞釧路印刷工場(愛称「しんクル」)を見学してきました.残念ながら施設内は撮影禁止ですので外観のみの紹介です.北海道新聞(通称:道新「どうしん」)は北海道では圧倒的にシェアを占める新聞社です.例外的に十勝地方では十勝毎日新聞が道新をしのいでいるそうですが.
北海道新聞釧路印刷工場外観

まずはエントランスで記念撮影をして,その画像がその後号外のようなかたちで印刷されておみやげにいただけます.午後1時半からの見学ですが,ちょうど夕刊の印刷にあわせて工場が稼働するのを見ることが出来ます.印刷の過程はほとんどが自動化されていて,人はあまりいません.紙面の編成はすべて札幌の本社でするとのことでしたが,そこからデータが届いて印刷を開始し,梱包されるまでわずか20分で出来るとのことです.実際印刷される状況を見ていても目にも留まらぬ早さです.

この工場の特徴は免震構造です.地震の多い釧路だから取り入れたものとのことです.実際に地下の免震構造も見学させてもらいました.大きな鉄のスプリングや積層ゴムが基礎とその上の建築物の間にあり,地震の揺れを減衰するようになっています.建物そのものよりも内部の印刷機械を守ると言う意味での採用かと思います.
建築物の地震に対する構造計算の考えは第一義に大きな地震が起きても大きく倒壊しないで中にいる人が命を守るという前提です.つまり地震で壊れてその後は使えなくなる,つまりは資産価値が無くなるということもありえるけど,とにかくぺしゃんこにはならないということなのです.あとは費用対効果で,どれだけ対策を講じるかの問題になります.免震構造もかなり費用がかかりますが,高価な機械を守るという意味,さらには大震災でも新聞を発行することが出来る機能を維持するという意味合いが強いかと思います.

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