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間接照明

建築家・吉村順三のことばに「欲しいのは光であって,照明器具ではない.」[講演対話シリーズ=住宅を語る 吉村順三]というのがあります.この考えを突き詰めると,造作の一部に光源が隠れる間接照明となるかと思います.
SG邸廊下の間接照明
画像は廊下の片側いっぱいに設けた収納の上下に間接照明の蛍光灯を設けた例です.突き当たりは玄関の下駄箱です.間接照明だけだと,収納の扉を開けたときに中が見えにくいので,天井にもダウンライトが設置してあります.画像はすべての照明がついた状態で撮影してますが,間接照明だけつけると,収納の扉と床と天井の間だけから光がもれて,なかなかいい雰囲気になります.

OY邸玄関の間接照明
これは玄関の式台の下に間接照明を設けた例です.ちょっと広めの土間に足下から光が広がるようにしました.
枕元灯
最後はベッドの頭がくる部分の枕元灯を間接照明にした例です.すり板ガラスのカバーの下に電球色の蛍光灯が入っています.
もちろん,照明器具の中には私も好きなポール・ヘニングセンのものなど素晴らしいデザインと配光のものが沢山ありますが,あまり照明器具のデザインが出しゃばるのは,好みではありません.さりげなく,すっきりシンプルなデザインのもの,素材の良さが感じられるもの,つまりは光が主役になる器具が飽きがこなくていいように思います.

今日は月曜塾の例会日でしたが,久々に若い人の入会がありました.それだけでも私にとってはとても幸せな夜になりました.

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