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ふたたび水辺の整備

釧路で建築設計をしている仲間の集まり「月曜塾」の総会・新年会が1月28日にありました.新年会でお酒を飲むとあって,今回私は全日空ホテルに宿泊したのですが,画像は朝,客室の窓から撮影した釧路川河口右岸の様子です.釧路はもともとあまり雪のない街ですが,今年は特に雪が少ないのがおわかりいただけると思います.
釧路川河口
右側一番手前の中央にガラスのアトリウムがある建物が「釧路市観光国際交流センター」で,その奥のレンガ色の建物が昨年「宮脇檀の住宅展」の会場ともなった「道立釧路芸術館」です.そして,河口では現在,水深を深くする浚渫(しゅんせつ)工事が進められているのが見えます.ここに震度6弱の地震でも崩壊しない「耐震旅客船ターミナル」を建設し,さらには周辺の緑化も図られる工事が進められているのです.新聞の記事によると,官民あわせたまちづくりグループが結成され,その活用を検討し始めたとのことでした.

釧路川のもう少し上流側に「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」があります.MOOが建設された頃,今回の整備が進められている芸術館の隣の空き地には水族館を建設する構想があったように思いますが,バブルがはじけ,自治体の財政が厳しくなった今では夢のまた夢のような話です.そのころ盛んに使われたのが「ウォーターフロントの再開発」という言葉でした.そしてそうした横文字の開発・整備は,理念先行で市民活動には縁遠いものだったように思います.
なにはともあれ,郊外の大型店に人が流れすっかり寂しくなった中心市街地で,新しいまちづくりの機運が高まりつつあることはいいことだと思います.
月曜塾も総会で今年度の活動計画を立てましたが,その中に港湾施設に関してまちづくりの提案をしていこうということが盛り込まれました.地に足がついた活動を通して,港町釧路の魅力を作り出すような動きが盛り上がっていけばいいなぁと思います.決して劇的に状況が変化することはないと思いますが,持続的に少しでも人が集まる魅力が作り出せたらと思います.

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